心に傷があってもよい

 現在の複雑な人間関係の中で人間が生きている限り、心に傷を受けないで一生を終わられる人は殆どないと思います。それでいて多くの人は一生を無事に終えています。心に傷を持っていないかのように生きることができます。それは心の傷が浅いと言うこともあるかも知れません。また、心の傷を持っていても、その心の傷に触れられることが無ければ、その心の傷が疼かなければ、心の傷は疼くこともなく、全く心に傷が無い人のように生きていくことができています。

 心の傷は一端できてしまうと、その心の傷を完全に治すことは大変に難しいです。カウンセラーが医師が心の傷の治療にあたっていますが、多くの場合思わしい効果を得られていません。

 学校生活の中で多くの子供達が心を傷つけられて、苦しんでいます。その子供達の心の傷は、その心の傷に触れる物が有るから疼いています。その心の傷に触れる物が無いところでは疼かないで、極普通の子供として生活ができています。親としては心が傷ついた子供の心を治して、学校生活にも度って欲しいと思うことは良くわかるのですが、学校生活の中で子供の心の傷に触れる物が有る限り、その子供には学校生活がとても辛いのです。その結果いろいろな病的な症状を出したり、自殺をしてしまう子供も出てきます。

 子供の心に傷を付けない方が良いに決まっています。しかし心を傷つけられてしまった子供は、心の傷が疼かない環境の中で育てばよいのです。心の傷の疼き方は子供一人一人によって異なります。子供の心の傷の疼かない環境を作れるのはその親だけです。親が家庭の中に子供心の傷が疼かない環境を作れば、子供は元気に育っていきます。心が傷ついた子供には、不登校を認めることになります。

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