虐めの定義について

 現在虐めについて、全ての人が認める形で、定義した人はいません。それほど虐めというものは捉え難くて、その結果解決し難い問題です。

{A}警視庁少年保安課の物を挙げて置きます。

 (1) 標的は一人または小数者が特定される。

 (2) 加害者は特定されることもあるが、されないこともある。

 (3) 心理的・物理的な暴力が反復、継続される。

この3つが同時に満足するとき、虐めと考えるとされています。


{B} 「いじめ」とは、「同一集団内の相互作用過程において優位にたつ一方が、意識的に、あるいは集合的に、他方に対して精神的・身体的苦痛をあたえること」(森田洋司)

{C}「逃げられない閉じた集団(学校)の中で、対抗力のない弱者に対して、正当な理由なく繰り返される私的制裁」(清水賢二)

{D}判決では、

「学校及びその周辺において、生徒の間で、一定の者から特定の者に対し、集中的、継続的に繰り返される心理的、物理的、暴力的な苦痛を与える行為を総称するものであり、具体的には、心理的なものとして、「仲間はずれ」、「無視」、「悪口」、等が、物理的なものとして、「物を隠す」、「物を壊す」等が、暴力的なものとして、「殴る」、「蹴る」などが考えられる」(東京地裁八王子支部平成3年9月26日判決)

と定義されている。

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